声が出にくくなる、出なくなる疾患

101:声帯炎・喉頭炎.JPG・声帯炎・喉頭炎

 風邪などのために、声帯が炎症を起こし、
赤くなったり腫れたりして、声がかすれたり、
ガラガラして出にくくなります(右図)。
炎症を抑えるために、内服や吸入などで治療しながら、
できるだけ声を出さないようにします。
無理をして声を出していると、次に説明する
声帯ポリープができることもあります。

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・声帯結節、声帯ポリープ、ポリープ様声帯
 日頃から声をよく使う(保育所・幼稚園・
小学校の先生、カラオケをよく歌う、現場で大声を出す、
など)、風邪の時に無理に声を出す、喫煙などが
原因で、
声帯の一部から全体が腫れます(右図)。
このために、声がかすれたり、ガラガラ声になったり、
高い声が出にくくなったりします。
軽ければ、声を使わないようにノドを休める、
内服などで炎症を抑える、などで治ることもあります。
しかし、多くの場合は腫れた部分を手術で切除する必要があります。
                     →→→喉頭の手術治療

 

喉頭肉芽腫.JPG

・喉頭肉芽腫

 ノドに刺激(胃酸の逆流、全身麻酔時の
気管内挿管、無理に声を出す、など)
が加わるために、声帯の後方が腫れ(右図)、
刺激が続けば徐々に大きくなります。
腫れが小さい時はノドの違和感程度ですみますが、
大きくなると声がかすれたり、ガラガラします。
原因となる刺激を取り除かないと、
手術で切除してもすぐに再発します。
原因を取り除く治療(胃酸の逆流を抑える、
大声を出さない、など)が中心となりますが、
手術で切除する場合もあります。

                            →→→喉頭の手術治療


 

 ・声帯麻痺(喉頭麻痺)声帯麻痺.JPG
 胸(肺や食道など)や首(甲状腺など)の手術の
後に、声がかすれて出なくなることがあります。
声帯を動かす“反回神経”が傷ついたために
声帯が麻痺し、声を出すときに閉じなくなるからで
す。
カスカスのかすれた声になったり、
ほとんど声にならないこともあります。
 ほとんどの場合はそのままでは治らず、
内服などでの治療も困難で、
手術での治療が必要になります。
        

                    →→→喉頭の手術治療 

 


・声帯萎縮
 声帯が痩せて細くなり、声を出す時に
左右の声帯の間に隙間ができ、声がかすれます。
加齢に伴うことが多いのですが、
原因不明の場合もあります。
自然に治ることはほとんど無く、
内服などでの治療も困難です。
手術で声が良くなる可能性があります。
                          →→→喉頭の手術治療 

 

声帯溝症.JPG

・声帯溝症

  声帯の縁に沿って細い溝ができ(右図)、
声を出す時に左右の声帯の間に隙間があり、
声帯そのものも硬くなるため、
声がかすれます。
加齢に伴う場合や、炎症の繰り返しによって
起こることがありますが、
原因は不明のこともあります。
放って置いても治らず、
内服などの治療も困難です。
手術で声を出しやすくなる場合がありますので、
一度耳鼻咽喉科で相談してください。
                              →→→喉頭の手術治療 

 

・機能性発声障害

 声帯そのものは腫れたり痩せたりしておらず、
動きにも大きな異常がないにもかかわらず、
声がかすれたり、つまったりして
出にくくなることがあります。
間違った声の出し方(無理矢理力を入れて
大声を出す、など)を続け、
変な習慣がつくことが原因のことがあります。
また、心因的な要素が関係することもあります。
多くの場合、内服・注射や手術では治療は困難です。
音声治療というリハビリ(音声治療)で、
声を出しやすくなることがあります。
 

 

・痙攣性発声障害

 声を出す時に、声帯が勝手に痙攣する(みたいに動く)
ために、声がつまってとぎれ、うまくしゃべられなくなります。
ジストニアという神経の病気が原因と考えられています。
治療は難しく、内服などでは困難ですが、
手術によって声を出しやすくすることが出来ます。
                             →→→喉頭の手術治療

 

 

・喉頭癌 喉頭がん.JPG

 声帯をはじめとしてノド(喉頭)の各部位に
発生します(右図)が、ほとんどは喫煙が
原因です。声がかすれたり、ノドが痛んだりと、
症状は様々です。
喉頭癌は、発生する場所や大きさなどによって、
治療の方法が違います。早めに治療すれば治りますが、
手遅れになれば命取りになります。




喉頭癌が疑われた場合は、
早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。